うつ病で障害年金をもうらうということ

最近障害年金の相談者からこういう相談を受けました。


わたしが鬱病なんかで障害年金をもらっていいの?
みんな必死に働いているのに
お金をもらって休んでいていいのかな?
って心配になる。

鬱病なんかで障害年金をもらっていいの?

このような質問は相談者の性格をよく表していると思います。

私がどのようにお応えしたかの前に、このような質問がどうして生まれたのか最近の社会情勢の背景から説明してみたいと思います。

鬱病で障害年金を審査する人

障害年金をもらえるかどうかは社会保険審査官が医師の診断書などの書類をもって審査し判断します。

障害年金をもらっている人に対して、一般のひとが「このような人はもらってはいけない」などという権利も資格もありません。

ただ、ときどき障害年金をもらっているという人の中に、どうしてこの人が障害年金をもらっているのだろうと不思議に思うことがあるひとがいます。(わたしの相談者の中にはそのような人はいません。)

もちろん、病気は人それぞれで人知れぬところで、彼なりの苦しみがあるのだと思います。

しかし、最近のうつ病による障害年金の受給がなかなか難しくなったという背景には、安易な形で障害年金を請求するひとが増えているという状況が少なからず影響をしているものだと思います。

私は鬱病で障害年金をもらっていいのかなという質問

しかし、私がここで主張したいのは、だから安易に鬱病で障害年金を請求するな、ということではありません。

逆です。

「私が障害年金をもらっていいのかな?」と思う人にこそ受給が必要なケースが多いということを言いたいのです。

私が障害年金をもらっていいのかなと思う人の傾向として、社会になかなか出られず、ポジティブに世間と交流することが困難なひとが多いように思います。

「自分は鬱だから障害年金もらって当然」という人にはそのような傾向は見られませんが。

障害年金は病気の障害の保障ではありません。障害による生活の困難と労務不能による所得補償という側面を持った社会保障です。

つまりわかりやすく説明するのなら、「病気を直して早く社会に復帰してこいよ、お金は少ないけどこれですこしずつ社会に出て交流してみろよ」というみんなから集められた義援金のようなものと考えてもいいかもしれません。

鬱病で苦しんでおられる方、そして仕事もできず、お金もなくてどうしようもないという方、そういう方に社会復帰の第一歩のためにも社会保障を受給するという手があるということ、それを知っていただきたいと思います。

そのために障害年金はあるのではないでしょうか。

障害年金請求問い合せ