糖尿病で障害年金はもらえるか

糖尿病で障害年金申請注意点

糖尿病で障害年金は申請が可能です。

しかし、糖尿病の場合合併症があるのかないのか、長年糖尿病を患っていたために初診日が確定できないなども問題があります。

今回は糖尿病に関する障害年金申請と注意すべき重要なポイントについて説明したいと思います。また、詳しい糖尿病の障害年金認定基準に関してはこのページの一番下に詳細を掲載しております。

糖尿病の障害認定の重要ポイント

糖尿病の障害の程度は糖尿病とあわせて合併症があるのかどうかがポイントとなります。

もちろん糖尿病だけで障害年金支給決定の事例もあります。

ただし、合併症がある場合が多く見受けられます。

また合併症によってどの程度障害や日常生活に支障があるのか、代謝のコントロールの状態なども判断基準となります。

糖尿病により認定されてすくなくとも1年以上の療養を必要とするものであって、日常生活が極めて困難であるものは障害年金1級に、または、日常生活が著しい制限を受けることになるものは障害年金2級に認定されます。

障害厚生年金の場合は、上に付け加え労働の制限を受けるものに関しては障害年金3級と認定されます。

糖尿病での障害認定の申請には医師に診断書を書いてもらうだけでなく、初診日を確定するのが難しい事例が多く見受けられます。

糖尿病の場合、会社の健康診断で指摘されたなどから、初診日の確定が難しく複雑になる傾向があります。

そのため、わずらわしさから最初から諦めてしまう方がすくなくありません。

障害年金の申請には社会保険労務士をご利用いただくのがスムーズな手続きが可能となります。

愛知障害年金申請代行

糖尿病での障害年金はいくらもらえるか

糖尿病での障害年金の年金額はいくら貰えるのか。

障害基礎年金額と障害厚生年金の額については以下のとおりです。

障害年金の年金額

障害厚生年金に関しては働いていた期間や働いていた時の報酬などの影響をうけるので個人差があります。

また、糖尿病による障害年金では過去にさかのぼって支給が決定することもあります。

そのような場合は、本来もらえるはずの年金の請求をもらっていなかったのですから過去5年分まではさかのぼってもらうことができます。

そのために、500万円の支給が決定した800万円の支給が決定したなど高額の障害年金の支給が決定などという事例も聞くことがあります。

注意したい糖尿病の合併症と障害年金

糖尿病で注意したいのは合併症が起こった場合です。

糖尿病での障害年金の認定は合併症で糖尿病性網膜症や糖尿病性腎症、糖尿病性神経障害、などが発症して障害年金の請求手続きをおこなうことが多くいます。

糖尿病性網膜症や糖尿病性腎症、糖尿病性神経障害の詳細に関しては以下の認定基準詳細を参照ください。

糖尿病の認定基準詳細

 

  1. 代謝疾患は、糖代謝、脂質代謝、蛋白代謝、尿酸代謝、その他の代謝の異常に分けられるが、認定の対象となる代謝疾患による障害は糖尿病が圧倒的に多いため、本節においては、糖尿病の基準を定める。
  2. 糖尿病による障害の程度は、合併症の有無及びその程度、代謝のコントロール状態、治療及び症状の経過、具体的な日常生活状況等を十分考慮し、総合的に認定する。
  3. 糖尿病とは、その原因のいかんを問わず、インスリンの作用不足に基づく糖質、脂質、タンパク質の代謝異常によるものであり、その中心をなすものは高血糖である。
    糖尿病患者の血糖コントロール不良状態が長年にわたると、糖尿病性網膜症、糖尿病性腎症、糖尿病性神経障害、糖尿病性動脈閉塞症等の慢性合併症が発症、進展することとなる。
    糖尿病の認定は、血糖のコントロール状態そのものの認定もあるが、多くは糖尿病合併症に対する認定である。
  4. 血糖のコントロールの良否については、インスジン治療時におけるHb A1c及び空腹時血糖値を参考とすることとし、HbA1c が8.0%以上及び空腹時血糖値が140mg/dg以上の場合にコントロールの不良とされる。
  5. 糖尿病による障害の程度を一般状態区分衷で示すと次のとおりである。
    区分 一般状態
    無症状で社会活動ができ、制限を受けることなく、発病前と同等にふるまえるもの
    軽度の症状があり、肉体労働は制限を受けるが、歩行、軽労働や座業はできるもの  例えば、軽い家事、事務など
    歩行や身のまわりのことはできるが、時に少し介助が必要なこともあり、軽労働はできないが、日中の50%以上は起居しているもの
    身のまわりのある程度のことはできるが、しばしば介肋が必要で、日中の50%以上は就床しており、自力では屋外への外出等がほぼ不可能となったもの
    身のまわりのこともできず、常に介助を必要とし、終日就床を強いられ、活動の範囲がおおむねベッド周辺に限られるもの

  6. 糖尿病については、次のものを認定する。
    A:インスリンを使用してもなお血糖のコントロールの不良なものは、3級と認定する。
    B:合併症の程度が、認定の対象となるもの。
  7. 糖尿病性網膜症を合併したものによる障害の程度は、「眼の障害」により認定する。
  8. 糖尿病性腎症を合併したものによる障害の程度は、「腎疾患による障害」により認定する。
  9. 糖尿病性神経障害は、激痛、著明な知覚の障害、重度の自律神経症状等があるものは、「神経系統の障害」により認定する。
    A:単なる痺れ、感覚異常は、認定の対象とならない。
    B:糖尿病性神経障害が長期間持続するものは、3級に該当するものと認定する。
  10. 糖尿病性動脈閉塞症は、運動障害を生じているものは、「肢体の障害」により認定する。
  11. その他の代謝疾患は、合併症の有無及びその程度、治療及び症状の経過、一般検査及び特殊検査の検査成績、認定時の具体的な日常生活状況等を十分考慮して、総合的に認定する